子どもの成長を祝う「七五三」という行事は、子どもたちの華やかなドレス姿や袴、着物姿が見られますし、ついこないだまでハイハイしていた子の成長に、改めて感動したりもしますよね。
また、神社などで、両親や祖父母に囲まれている子どもたちを見ると、周りの人たちもほっこりします。
しかし、七五三って、なかなかお金のかかる行事でもあります。
神社で御祈祷してもらうのであれば、「初穂料」や「玉串料」といった謝礼をしなければなりませんし、プロに写真を撮ってもらおうと思えばそれなりの費用もかかります。
また、ご両親の兄弟のお子さんが七五三を迎えれば、お祝いをしてあげたくもなりますよね。
そこで本記事では、七五三にまつわるお金の話、それぞれにかかる費用やお祝いなどの相場を調べてみました。
目次
七五三の祈祷の謝礼の相場はいくらくらい?
神社に参拝をして、ご家族によっては七五三の御祈祷をしてもらうこともあります。
この祈祷の謝礼は「初穂料(はつほりょう)」とか、「玉串料(たまぐしりょう)」といいます。
その時に祈祷料として謝礼を支払うのですが、その場でお札を裸で出すような無作法は、もちろんしないほうがいいです。
謝礼の準備に必要なもの
- 熨斗(のし)袋
- お札
- ふくさ(あれば)
のし袋は、コンビニで売っているものでも十分ですし、最近では100均でも手に入りますよね。
間違えてはいけないのが紅白の水引きで、結び方は蝶結び(花結び)のものを選びましょう。
蝶結びというのは、いわゆる蝶々結びのことです。
表書きには「御初穂料」「初穂料」「玉串料」「御礼」などがありますが、「御初穂料」「初穂料」と書かれている方が、僕の周りでは多いですね。
出来れば、心を込めて毛筆、または筆ペンで表書きを書くのが望ましいですが、最近ではパソコンで印字できるものもあるので、利用するのも一つの手段です。
気になる御祈祷の謝礼の相場は?
結論から言えば、「5,000円~10,000円」が一般的な相場です。
というのも、神社に相談すると「お気持ちの範囲で…」と、やんわり濁されることが多いです。
逆に「七五三の御祈祷料」が、しっかり掲示してある神社もあります。
あらかじめ下調べをしておくか、参拝する神社のホームページなどで確認しておきましょう。
ちなみに、2人以上のお子さんの御祈祷を同時に行う場合は、「×人数分の謝礼」を準備しましょう。
神社によっては、御祈祷料によって、千歳飴やお札などのお土産の中身が違う旨が書いてあります。
そのあたりも含めて一度足を運んでおくのもおすすめです。
孫や親戚の七五三のお祝いの相場はどのくらい?
ご両親の兄弟や、子どもたちにとっての祖父母のみなさんからすると、七五三のお祝いにどのくらい包めばいいか悩みどころですよね。
そこで、実際のところ、どのくらいが相場なのか調べてみました。
一般的な祖父母のお祝いの相場
ご自分のお孫さんにお祝いを贈られる場合は、10,000~30,000円が相場といわれています。
どちらかというと、祖父母のお祝いといえば、衣装のレンタルや撮影料などを援助する場合が多いですよね。
もし、衣装や撮影料などの費用を負担するようであれば、別にお祝いのお金を包む必要はありません。
祖父母にとってはかわいいお孫さんのためと、いろいろお金を出してあげたいかもしれませんが、年間を通じてお誕生日やクリスマス、お年玉など、出費もバカに出来ないので見栄を張りすぎないようにしましょう。
また、両家のご両親(祖父母)のバランスをうまく取ることも、意外と重要なポイントです。
経済状況は皆それぞれ違うので、あまり差がつきすぎないようにしておくのも必要な配慮ですね。
祖父母以外の親戚のお祝いの相場
ご両親の兄弟であれば、かわいい甥っ子や姪っ子のお祝いは、出来ればしてあげたいところですよね。
一般的な相場としては、5,000~10,000円といわれています。
あくまで世間的な一般論なので、お金でなくても、おもちゃや絵本、ごちそうなどお祝いの仕方はさまざまです。
子どもたちにとっては、ときどきでも一緒に遊んでくれるお兄ちゃん、お姉ちゃんとの時間が、一番大好きな時間かもしれませんよ。
お祝いのお返し(内祝い)はどのくらい用意すればいい?
こちらも一般的なマナーによる考え方ですが、いただいたお祝いの3分の1~半分くらいを目安に内祝いを贈りましょう。
ちなみにですが、お祝いが10万円もの高額な場合は、半分の5万円返すとかなり豪華なものになりすぎてしまいます。
その場合は20,000~30,000円くらいまでにしておきましょうね。
撮影代や衣装レンタルにかかる費用ってどのくらい?
子どもの頃のいい写真を残しておきたいと、ちょっといい衣装や豪華なフォトブックのあるプランに目が行きがちですが、気が付くと10万円近くになることもよくあります。
祖父母の援助に頼ったとしても、できれば5万円以内でおさえたい所ですよね。
撮影費やレンタル衣装の費用の相場は、だいたい以下のようになりますので、予算を立てるときの参考にしてみてください。
撮影代
大手のフォトスタジオは、それぞれのプランがありますが、衣装代やメイク代が含まれいる、もしくはサービスになっているところがほとんどです。
よく勘違いしてしまいがちなのが「撮影代3,000円」という広告。
「撮影代は3,000円ってなんて安いんだ!」と思いがちですが、レンタル衣装の別バージョン追加とか、お子さんの兄弟を一緒に撮影や、撮影後に様々な写真の種類、フォトブックのプランなどを加味すると、あっという間に4~5万円になります。
逆にいえば、5万円くらいまでを予算として考えておいたほうが、無難かもしれません。
それぞれのフォトスタジオのプランを事前によく調べておくと、さまざまな割引などがあるのでおすすめですよ。
また、大手ではなく、比較的小規模な展開をされている写真館の相場は、撮影時の画像データ込みで3万円~というところが多いです。
注意しておくべき点は、衣装やメイクのサービス料が入っているかどうか。
衣装を自分で準備するケースもあるので事前の確認はかなり重要です。
レンタル衣装の相場はどのくらい?
最近では、大手フォトスタジオのように、レンタル衣装を準備しているところが多いのですが、衣装を別で借りてカメラマンを雇うというのも増えてきているスタイルです。
その際、どのくらいレンタル衣装の費用がかかるのかというと、ハッキリ言ってピンキリです。
お子さんの年齢にもよりますが、ネットなどのレンタルサービスを使えば、5,000円~20,000円台が相場のようです。
ただし、人気の高い衣装や品質の良いものになると、30,000~50,000円くらいすることもあります。
また、こまめにチェックしておかないと、人気の型や柄はすぐに予約が入ってしまうので、予算をおさえる上でも七五三シーズンをずらすのも一つの方法です。
ちなみに女の子のメイクは、髪結いや着付けをしてくれる美容室などでもしてもらえますが、最近ではYouTubeなどの動画サイトで丁寧に解説してくれているので、着付けからメイク、ヘアセットまでこなすお母さんもいるようですよ。
ちょっとでも安くしたいときは…?
大手フォトスタジオのように、フォトブックなどを商品のラインナップとして販売しているものを選ぶと、どうしても最終的な金額が大きくなりがちです。
フォトスタジオを利用される場合に、少しでも安くするためには、こまめに割引やサービスプランのチェックをしておくことです。
七五三の撮影シーズンは9~11月に集中しますが、夏前の6月くらいから七五三の撮影対応をしてくれるところもあります。
早割り対応の割引があることもあるので、チェックしておきましょう。
ちなみに、早期割引はだいたい8月ごろには締め切られることが多いです。
逆に、12月以降にずらそうと思うと成人式や卒業式、入学式などの撮影時期にかぶるので、予約がとりづらくなってしまいます。
また豪華なフォトブックを作らずに、撮影データのみを受け取れば、かなりの費用削減にはなります。
自由にカスタマイズできる編集ソフトなどもあるので、自分たちでオリジナルのフォトブックを作るのもアリだと思います。
なにより、祖父母にあげたり、家で飾る用の写真であれば、焼き増ししたほうが断然安いですもんね。
出張撮影サービスという方法
スタジオの撮影だと、どうしてもどのお子さんも、同じようなセットで同じようなポーズになりがちですよね。
もっと子どもの自然な笑顔や姿を記念に残したい、というご両親には、出張撮影という選択肢もおすすめです。
衣装やメイクなどは、自分たちで準備しなければなりませんが、スタジオ撮影に比べてかなり多くの撮影データを受け取ることができますし、目をつむっている写真などのチェックもしてくれます。
なんといっても、屋外などでご家族やご兄弟との自然な撮影になるので、出来上がった写真は、一味も二味も違う出来のものになります。
やっぱりちゃんとしたフォトブックを残したい、というご家族であれば、3歳は出張撮影を利用して、5歳や7歳をスタジオでという利用するという選択肢もありますよ。
まとめ
かわいい子どもたちの成長を祝う七五三ですが、お金をかけてあげたい半面、アルバムなど豪華にすればするほど、予算以上の金額にかんたんに膨れ上がってしまいます。
利用する写真館の撮影費やレンタル衣装を利用する場合は、相場をよく調べてから「ここまで!」という予算をしっかり決めておきましょう。
私も経験者ですが、撮影してしまうと、どの写真も残したくなってしまうのでキリがありません。
また、祖父母にも上手に声をかけて協力してもらえるように、お金のかかる子どものイベントの類は早めに話を振っておくのもいいと思います。
申し訳ない気持ちもあるかと思いますが、祖父母にとって孫はまた別格の存在です。
ハレの日に接する機会を作ってあげるのもまた、親孝行になると思って甘えられるときは甘えましょう。
お金に関する身内のトラブルは後を引くことも多いので、出来上がった写真をちゃんと焼き増しして渡したり、あらためてお礼を伝えるなど、簡単なフォローほどきちんとしていれば尾を引くことはそうありません。
あくまで子どもが主役の行事なので、変な空気にだけはしたくないですよね。