こんな方におすすめの記事です
- ワインってどうやって保存すればいいの?
- ワインを保存するときはどんなことに気を付ければいい?
- ワインを保存する場所はどんなとこがいい?
「飲み切れなかったら、冷蔵庫に入れとけばいいの?」
「コルク抜かなかったら、部屋で飾っておいても大丈夫?」
ワインのことで、聞かれることが多い質問です。
「この間、買ったワインを飲み切れなかったんだけど、早く飲まないとまずくなる?」と聞かれることも多いですね。
とりあえず買ってみたものの、ちょっとした知識がないと値段の高い安いに関わらず、せっかく買ったワインを台無しにしてしまうかもしれません。
裏を返せば、ちょっとしたコツさえあれば、ワインを上手に保存できますし、抜栓後も美味しく飲むことが出来ます。
そこで本記事では、「ワインの保存方法」について解説していきます。
もし、高級なワインが手に入る機会があったり、いただき物のワインをなかなか飲むタイミングがつかめない人、一度にボトル1本あけることが少ない人には、特におすすめの記事です。
目次
ワインを適切に保存するための6つの必要な条件
Image by StockSnap from Pixabay
実は、ワインの保存方法って細かいこと言えば、ものすごーく大変だったりします。
それはなぜかというと、「ワインは生き物」と呼ばれるくらいとっても繊細な飲み物であり、様々な条件で味が変わってしまうことがあるからなんですね。
ワインの保存について、気を付けておいたほうがいい基本的なものは、次の6つになります。
▼ワインの保存で注意すべきポイント
- 温度
- 湿度
- 光
- 空気
- 振動
- 匂い
一つずつ、見ていきましょう。
ワインの保存で注意すべきポイント:温度
基本的に、ワインを保存する場所は涼しくて、温度差が少ない場所がいいですね。
温度でいうと12~16℃が適温といわれていますが、意外なことに主張する人・書籍によって適温はバラバラだったりします。
基本的には、長い間保存する場合は、15℃を超えないような場所に保存するようにしましょう。
保存場所の温度が高いと、ワインの質が劣化してしまい、かなりもったいないことになってしまいます。
ワインの保存で注意すべきポイント:湿度
湿度は、75%前後が最適です。
高湿度になると、どうしてもエチケット(ラベル)部分にカビが発生しがちです。
逆に乾燥しすぎるとコルク栓の場合、割れてしまうこともあるので、エアコンなどで空気が乾燥しすぎる場合は、注意が必要です。
メモ
近年ではスクリューキャップのものが多くなっていますが、スクリューキャップは湿度の影響を受けにくいというメリットがあります。
ワインの保存で注意すべきポイント:光
日光は、ワインを極端に変質させてしまいます。
しかも、「日光臭」という不快臭を発生させる可能性があるため、保存は暗いところを強くおすすめします。
ちなみに、瓶に色がついているのも光の影響を抑えるためです。
メモ
長期間の保存が必要ないような、早飲みのワイン(熟成期間の短いもの)には透明の便を使用することが多いです。
ワインの保存で注意すべきポイント:空気
コルク栓の場合、瓶を立てて保存するとコルク栓が乾燥によって収縮してしまい、そこから空気が入ってしまうことがあります。
空気が入ってしまうと、徐々に酸化が進んでしまい、やはりワインの質は悪くなってしまいます。
ワインセラーなどの保管庫で、ワインが寝かせられているのはそのためです。
ワインの保存で注意すべきポイント:振動
特に熟成タイプのワインは、瓶内で静かに熟成がすすんでいるので、不要な振動はワインの変質の原因になることもあります。
振動が多いと熟成が進んでしまい、最悪の場合ワインの劣化を早く招くことになります。
温度もそうですが、高級な熟成タイプのワインを冷蔵庫で保存しないほうがいいのは、冷蔵庫自体の振動や開け閉めによる振動を与えないほうがいいからなんです。
ワインの保存で注意すべきポイント:匂い
コルク栓のメリットとして、水は通さないけど、空気を通すという点があります。
なんでいいのかというと、栓をしたままの状態で熟成が進むんですね。
逆に言えば、近くに匂いのきついものを一緒に置いてしまうと、ワインに匂いが移ってしまうことがあります。
ワインの香りは、ワインの命といっても過言ではないので、是非とも気を付けてほしい点ですね。
未開栓のワインを自宅で保存する方法
Photo by Nazarii Yurkov on Unsplash
自宅で保存する場合、毎日または飲む頻度が高いような「デイリーワイン」のように購入後すぐに飲みたい場合と、記念日などのためにワインを数か月~数十年の間保存して、ゆっくり味わいたいものとでは、当然ワインの保存方法は変わってきます。
前者のデイリーワインは、だいたい~1,500円くらいまでで、軽めのワインを選んでる人が多いですね。
後者では、子どもが生まれた年や結婚記念日などに造られたワインを、成人したときや○○周年などに祝うときまで保存したい人のことです。
それぞれのワインは、自宅ではどのようにして保存しておけばいいのでしょうか?
デイリーワインや早めに飲みたい人向け
比較的お手頃価格で、毎日のように飲む頻度が高いデイリーワインの保存には、冷蔵庫の野菜室をおすすめします。
野菜室は温度が低くなりすぎず、湿度も保たれているため、コルク栓のワインでも、わりと安全に保存することができます。
野菜室がない場合は、冷蔵庫の棚でもいいですが、なにぶん冷えすぎてしまうので、ワインを飲む前には、冷蔵庫から出して少し時間をおいたほうがいいですよ。
もし、お得なワインのまとめ買いをした場合は、床下収納や押し入れなどの光があまり当たらない、涼しい場所で保存しましょう。
コルク栓の場合は、自宅での保存期間がたとえ短くても、寝かしておいたほうがいいですね。
大切なワインや長期保存したい場合
自宅でワインを長期保存する場合は、押し入れや床下収納などに、コルク栓部分をラップで覆うようにくるみ、ゴムなどでとめてから、新聞紙を何重にもくるんで寝かせて保存するのがベターな方法です。
ただし、1年以上もの長期保存はおすすめしません。
日本の場合、特に夏が高温多湿であるため、締め切った場所での保存は、ワインの品質が悪くなってしまう可能性が大きいので、長期保存は控えたほうがいいでしょう。
もし、どうしても自宅でワインを長期保存したいのであれば、ベストな方法は市販のワインセラーを購入することです。
熟成タイプのワインの大敵である、光や振動を遮断してくれますし、適切な温度や湿度で管理してくれるので、自宅で長期保存したい場合はワインセラーを持っておきたいところです。
余談ですが、ワインセラーに入れるようなワインには、○○万円以上もする高級ワインのイメージがあるかもしれませんが、熟成タイプのワインであれば5,000円未満でもありますし、デイリーワインを買いだめして保管している人もいます。
あなたにとって大切な1本、大事に飲みたいワインがあるなら、お祝いなどに飲むその日まで大事に美味しく保存したいですよね♪
しかし、いきなりワインセラーを買うのは抵抗があると思います。
かといって、自宅での長期保存はおすすめしません。
どうしても記念ワインを計画したいのであれば、ワインのヴィンテージ(年代)や価格、お店の保管方法などの下調べを入念にしておいて、お店の方にどのくらいの期間であれば取り置いてもらえるか、相談するのがいいと思います。
下手に焦って購入してしまい、せっかくの記念ワインをダメにしてしまうよりは、非常に安全な方法です。
後述しますが、料金を払えばちゃんとした環境で保存してくれるサービスをしているワイン専門店もありますよ。
冷蔵庫でワインの長期保存はしないほうがいい?
先ほど少し触れましたが、基本的に冷蔵庫は温度と湿度が低く、ドアの開け閉めによる温度変化や振動、そしてほかの食物のにおいもあるため、特に高価な長期熟成ワインの長期間の保存には向きません。
購入したその日に飲むために冷やしたいときや、数日以内に抜栓してワインを飲む時に冷蔵庫は便利ですけどね。
もし、1年以上の保存を考えているのであれば、正直なところおすすめは出来ません。
そのくらいワインって、繊細な飲み物なんです。
飲み残したワインを出来るだけ美味しく保存する方法
Photo by Shoeib Abolhassani on Unsplash
ワインに慣れないうちは、どうしても1本開けるのが難しいことがよくあると思います。
かといって、捨ててしまうのは、あまりにもったいないですね。
スパークリングワインは、抜栓すると炭酸が抜けてしまいますが、それ以外のワインは開栓後も上手に保存すれば、一週間程度なら風味をある程度損なわずに飲むこともできます。
ちなみに飲みかけの瓶に栓をしても、一週間以上経つとワインの味が落ちてしまうのは、空気中の酸素に触れてしまい酸化してしまうからなんですね。
栓を開けて、少しワインをいただいた後、もう一度栓をすると、ワインが減った分、瓶の中に開栓前より大きな空間が出来ますよね?
その空間が、酸化を進めてしまう空気(酸素)を多く含んでいるからなんです。
飲み残したワインを上手に保存するコツを、これから書きますのでメモのご用意を!
といっても、そんなに難しくはないのですが、覚えておいて損はない豆知識です。
抜いたコルクで栓をする方法
一番手軽にワインを密閉する方法は、抜いたコルクをもう一度差し込むといいです。
これだけでも、2~3日ならワインの風味を美味しく残すことが出来ます。
さらに裏ワザとしては、コルクにラップを巻いて栓をすることで、より空気が通りにくくなります。
ちょっと閉めにくいのが、難点ですけどね。
市販のアイテムを使う方法
市販の栓には、ポンプを使って瓶の中を、真空に近い状態にすることが出来るものもあります。
これにより、ワインの酸化を少しでも防ぐことが出来ます。
飲み切れないことが多い、もしくは1本のワインを2~3回ずつに分けて飲みたい人は、このアイテムを持っておくと便利ですよ。
注意点としては、いつまでも真空を保てるわけではないので、それなりに早く消化するか、再度真空にし直すかしたほうがいいでしょう。
小さな容器に移す方法
これも簡単な方法ですが、けっこうあなどれません。
小さな瓶に移し替えることで、蓋とワインとの間の空気を出来るだけ少なくして、酸化をしにくくさせる方法です。
ポイントは出来るだけ蓋の近くまでワインを入れること、そしてドポドポ入れないことです。
勢いよく入れると、それだけで多くの酸素と混ざっちゃいますからね。
小さな瓶を用意するのは面倒くさいかもしれませんが、最近では100均などでおしゃれな瓶も購入することができるので、冷蔵庫の中などにスッキリ収納したい方にはおすすめですね。
飲み残したワインは必ず冷蔵庫へ入れましょう
ご紹介した方法で、飲み残したワインを保存できる状態になったら、直射日光を避けて出来るだけ低温で保存すると微生物などの発生を防ぐことが出来ます。
冷蔵庫の野菜室で保存するのであれば、まず問題はないですけどね。
ただし、今度は横に寝かさないで出来るだけ、瓶を立てて保存してくださいね。
内容量が減っているので、瓶を横にすると空気との接する面積が大きくなってしまいます。
少しでも酸化は防いでおきたいところなので、これも豆知識ですね。
目安としては、出来るだけ一週間以内に飲み切ってしまいましょう!
補足①スクリューキャップ
近年では、ペットボトルタイプの容器以外に、瓶タイプのもでもスクリューキャップを採用しているものが増えています。
メモ
スクリューキャップは、
- 道具がなくても簡単に開栓が出来る
- 飲み残しても保存がしやすい
- コルク栓のように寝かせて保存しなくていい
といったメリットがあります。
コルク栓にはコルク栓の雰囲気や味わい、見た目など、ワイン好きにはたまらないいいところがたくさんあります。
コルク栓を上手に、スマートに抜けるとカッコいいですしね。
ただ、コルク栓に使用するためのコルクは、育成に時間がかかる上に安定した生産が難しいので、コストもかかってします。
また、ワインを含んだコルクは再利用も難しいので、どうしても焼却処分になってしまい、環境問題が叫ばれている昨今では、二酸化炭素の排出はあまりよく思われません。
ワインが好きな人たちからすれば、寂しい時代の移り変わりですが、コルク栓のワインは年々減少していく可能性が大きいのも事実なんです。
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補足②ペットボトルタイプの容器
近年ではペットボトルタイプの容器も増えていて、くるくる回して蓋をするスクリューキャップも、コルクに比べると保存が非常に楽になっています。
またメーカーさんたちの技術も向上しており、通常のペットボトルより酸素を通しにくい仕様になっていたり、瓶のような光沢が出るようにしているものもあります。
瓶のように重く、割れる危険性もなく、ゴミとして処分しやすいといった利点もあります。
強いて言えば、まだまだ浸透していないため、安っぽく見えてしまうのがデメリットといえばデメリットではないでしょうか?
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- 子どもが生まれた年のワインを見つけたから、成人まで保管しておきたい
- 非常に良いヴィンテージのワインを購入したけど、もう少し熟成させたいから、安全に保管したい
- 大量のワインを購入したけど、自宅で常温で保管するのは避けたい
ワインを安全に適正な環境で管理するとなると、そのワインがなかなか手に入らないものであったり、高価なものであれば自宅での保管はちょっと自信がないですよね。
でも、大型のセラーを買うほど、スペースや予算に余裕もない。
こんな時にとっても強い味方なのが、ワインを専門に保管してくれる業者さんの存在です。
ワインをベストな状態で保管してくれる上に、輸送時の配慮もバッチリというありがたいシステムです。
業者さんによっては1本97円/月という、大型セラーを購入することを思えば、思いのほかリーズナブルな価格で保管してくれます。
長期熟成タイプのワインをリリース直後に購入し、10~20年くらい預けて、熟成後のワインを楽しむ人も調べてみると結構多いようです。
今回の記事のまとめ
ワインの保存といっても、初めて知ることも多かったのではないでしょうか。
僕自身、振動がワインに良くないなんて、最初は全然知りませんでした。
今回の記事を読むだけで、あなたもワインの保存で困っている人に、アドバイスできるようになりますね。
ワインを冷蔵庫の野菜室で保存するなんて、意外過ぎて、知らない人からすれば目からうろこな保存場所ですよね。
こんな風に少しづつ自分が好きなもの、興味のあるものを知っていく過程も楽しいですよね!
それこそワインは味でも楽しめますし、見た目や雰囲気、開ける瞬間からグラスに移して、香りを楽しむところといったようにもうずっと楽しむ要素だらけなんですね。
以上、今回はワインの保存に関する記事でした。