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ワインに慣れてない人にとって、ワインは渋かったり、ツンと来たり、量もそこそこあったりで、馴染みがないというよりは、手を出したくない分野のお酒だったりします。
実は、僕もワインの味が、最初は何が美味しいのかさっぱりわかりませんでした。
味覚音痴なのではないかと、ちょっと凹んだくらいです。
そんな僕を救ってくれたのが、ワインと料理をかんたんに組み合わせることができる法則でした。
ワインと料理の相性のことを、よく結婚になぞらえて『マリアージュ』といいますが、まさしくその通りなんですよ!
相性のいいカップルは、お互いのいいところを認め合って、ときにはお互いの足りない部分を補い合い、ときには自分とは違う相手の一面さえも好きになったりしますよね。
逆、に相性が良くないと悪いところばかり目立ち、一緒にいてもただ辛くなるような時間ばかりが記憶に残ります。
ワインと料理のマリアージュも同じで、相性のいいカップリングだと、ワインも料理もいつもより何倍も美味しく感じますし、相性が悪いと、口の中でひたすらケンカしてます。
そこで本記事では、そんなマリアージュが、誰でもかんたんにできる3つの方法を紹介しますので、まるっと自分のものにしてくださいね!
目次
ワインと料理の組み合わせを成功させる「3つの法則」とは
Photo by Jay Wennington on Unsplash
ワインと料理の組み合わせは、正解が一つではありません。
同じ赤ワインでも、原料となるブドウ品種や造り方、産地、造り手などによって、果てしない数のワインの種類になってしまいます。
また、料理のほうも同じ名前のものでも材料や作り方、住んでいる地域や時期によって、同じ料理でも特徴の違うものが出来上がりますよね。
それこそ、ワインと料理のマリアージュを完璧に成功させようと思ったら、すでに完成している組み合わせをなぞるのが、一番完璧なのかもしれませんが、めちゃくちゃ大変です。
なぜなら、「この料理にはこのワイン」「あの料理にはあのワイン」というように、丸暗記しようなんて思ったら、気の遠くなるような作業ですよね。
ソムリエのように、ワインに詳しい人たちは、把握しているワインの特徴と合わせる料理の特徴を、上手く組み合わせることでより、相性のいいマリアージュ(組み合わせ)を成功させています。
しかし、ワイン初心者さんには、まずワインの特徴を覚える時点で、恐らく嫌になっちゃうでしょうし、そんな無謀なことはおすすめできません。
そんなワイン初心者さんでも、簡単にマリアージュを成立させることができる3つの法則があります。
ポイント
▼マリアージュを成功させる3つの法則
- ワインと料理の色を合わせる
- ワインと料理の味の重さを合わせる
- ワインと料理の出身地を合わせる
この3つの法則を理解して、ものにしてしまえば、かなり応用の効くマリアージュがしれっとできるようになります。
より実践しやすいように、できるだけ総菜コーナーにあるものや、冷凍食品にありそうなもので解説していきますね。
マリアージュの法則①ワインと料理の色を合わせる
「ワインと料理の色を合わせるってどういうこと?」って思っちゃうかもしれませんね。
ワインと料理の色を合わせるというのは、料理の素材やソース、スープや全体的な見た目の色をワインの色に合わせるという法則です。
簡単な例をあげると「ビーフシチューには赤ワイン」、「クリームシチューには白ワイン」といった感じです。
よく、肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワインというように決め打ちする人もいますが、こってりした肉料理には濃厚な赤ワイン、さっぱりした魚料理には辛口の白ワインと、あながち間違ってはいません。
しかし、鶏肉のクリームソース煮には白ワインだったり、脂ののったマグロのトロのお刺身には赤ワインだったりとちょっと違うパターンもあります。
このように色を合わせる法則だと、素材に縛られずに柔軟な組み合わせが簡単に選べるので、特に初心者さんには実践しやすい法則です。
イメージがつきにくい人のために、何点か例をあげてみますね。
赤ワインにあう惣菜やレトルト系
赤ワインには、総合的な味の重さを表す「ボディ」という表現の仕方があります。
赤ワインに豊富に含まれている「タンニン」という渋み成分にも比例しているので、軽いものは渋みもやさしいですが、重いものは渋みも強く感じます。
メモ
- ライトボディ…軽めの飲み口で色も明るいものが多い
- ミディアムボディ…中間の飲み口
- フルボディ…重めの飲み口で色も濃いものが多い
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スーパーやコンビニで手に入りやすい惣菜やおつまみは、どちらかというとライトボディ~ミディアムボディのほうが合わせやすいです。
▼赤ワインが合う料理の例
- ハンバーグ
- ビーフ(ポーク)カレー
- ビーフシチュー
- ローストビーフ
- トマトソース系パスタ
- すき焼き、肉じゃが
- マグロのお刺身
- コロッケ、とんかつ
- トマトソース系ピザ
- 餃子
僕はハンバーグが大好きなので、カベルネソーヴィニヨンやシラーを使った赤ワインと合わせたりします。
ハンバーグの色は、濃い赤だったり濃い茶色だったりするので、濃い色の赤ワイン、すなわちミディアムボディ~フルボディの赤ワインが合いやすいです。
ちなみに、カベルネ・ソーヴィニヨンはしっかりとした味わいのワインが多いので、肉汁たっぷりのお肉料理との相性が抜群にいいんです。
そしてシラーは、スパイシーな香りがするものが多いので、コショウなどで味付けしたり、ちょっと焦げなんかもつくような肉料理と相性がいいんですよ。
この他にも、ジューシーな肉料理に合うおすすめのブドウ品種といえば、ジンファンデルやマルベックなんかもいいですね。
産地別でいえば、ワイン初心者さんが選びやすい国でいえばチリ、オーストラリア、アルゼンチン、アメリカといったところでしょうか。
白ワインにあう惣菜やレトルト系
Image by RitaE from Pixabay
白ワインは、赤ワインと違って甘口~辛口という表現の仕方になります。
辛いといっても唐辛子のような辛さではなく、意味合い的には「甘くない」といったほうがわかりやすいかもしれません。
赤ワインに比べて渋みが少ないので、初めて飲んだ赤ワインの渋みが原因で、ワインが苦手になってる人には、白ワインはおすすめかもしれませんね。
ちなみに、白ワインは甘口のものを好まれる人が多いですが、料理と合わせるなら断然辛口をおすすめします。
甘口の白ワインは、たしかに単体で食前酒やスイーツ感覚で飲むにはいいのですが、料理によっては甘口がなかなか合わないこともあります。
▼白ワインが合う料理の例
- クリームソース系パスタ
- ペペロンチーノ
- 鯛などの白身系お刺身
- カルパッチョ
- お寿司
- 天ぷら(特に山菜)
- ホワイトソース系ピザ
- グラタン
酢や出汁を使ったような和食にイチ押しなのが、「甲州」という日本固有のブドウ品種を使った白ワインです。
「日本ワイン」としても注目を浴びていますが、少しだけお値段もいいので、お祝い事や自分へのご褒美のときなどのハレの日にいかがでしょうか。
マリアージュの法則②「ワインと料理の味の重さを合わせる」
重さという表現はわかりにくいかもしれませんが、簡単にいえば「こってり」してるか「さっぱり」してるかです。
こってり編
こってりしている食事には味の濃い、重たいワインがよく合います。
惣菜やレトルト系の食事だと、次のような感じですね。
- 濃厚なトマトソース系パスタ
- 牛ステーキやトンテキ
- ビーフシチュー
- 焼き肉やバーベキュー風
- ロースカツ
- デミグラスソース系のハンバーグ
脂がこってりしていたり、肉汁があふれ出るようなものを想像してください(笑)
このようなこってり系のお肉料理のときは、骨太なしっかりめの赤ワインがよく合います。
逆に、軽めのワインだと脂や肉汁が勝ってしまい、バランスの悪い組み合わせになってします。
先ほども例にあげましたがこってり系の肉料理には、
- カベルネ・ソーヴィニヨン
- シラー(シラーズ)
- マルベック
- ジンファンデル
などのブドウ品種のものを、探すといいですよ。
さっぱり編
さっぱりした食事には味のスッキリした、軽めのワインが合います。
惣菜でいえば、次のような感じですね。
- 握り寿司やちらし寿司
- カルパッチョ
- 白身系のお刺身
- わかめやタコの酢の物
- しゃぶしゃぶサラダ
- 蒸し鶏を使ったサラダ
例にあげたものは、白ワインに合いそうなものにしていますが、基本的に重くはない料理である和食には、軽めの赤ワインもあいます。
特に、醤油を使った料理との相性がいいので、肉じゃがや鶏の照り焼きなどには、軽めの赤ワインをおすすめします。
また、生の魚介類と赤ワインは相性が最悪なので、やめておきましょう。
魚介類の生臭さが、かなり引き立ってしまう上に、赤ワインとの味の組み合わせもなかなか厳しいものがあるので、おすすめできません。
赤ワインに合う手ごろな魚(食材)をあげれば、マグロか秋刀魚ですかね。
少し醤油をつけると、より相性が良くなりますよ。
もちろん、醤油を使った照り焼きなんかにもあいますよ。
ワインと料理の重さを合わせるコツは、ワインと料理のこってり度、サッパリ度のバランスがいいと、非常にいいカップルが成立します。
そして、もうお気付きだと思いますが「色を合わせる」法則で、実はほとんどカバー出来ちゃいますので、「味の重さを合わせる」のは補足で覚える感じでいいと思います。
マリアージュの法則③「ワインと料理の出身地を合わせる」
Photo by Ananthan Loggi on Unsplash
ワインと料理の出身地を合わせるというのは、イタリア料理にはイタリアワインが合わせやすいですよ~、ということです。
ちなみに、イタリアでいえば、ピザやパスタなどのトマトソース系の料理がありますし、カルパッチョやアクアパッツァなどの海鮮料理にもイタリアワインは合わせやすいです。
レモンを使ったドレッシングやソースも多いので、白ワインがよく合いそうですよね。
ワインを造っている醸造家の方たちは、生活している国であり土地の料理を食べながらワインを造っているので、自然とその土地の料理に合うワインの味が出来上がっていくんですね。
なので、相性が悪いということはまずありません。
これは、チーズや生ハム、ソーセージにも言えることで、ルーツや生産地が、どこかということがわかっていれば、そこのワインを選ぶと外れることはあまりありません。
法則をうまく組み合わせて、素敵なカップルを作ってあげましょう!
組み合わせに困った時はスパークリングワインかロゼワイン
Image by Karolina Grabowska from Pixabay
これまでの法則を使ってみてもよくわからなかったり、ワインコーナーであれこれ考えるのが面倒な時におすすめなのが、スパークリングワインとロゼワインです。
スパークリングワインには、合わない料理のほうが少ないので、ワイン選びに困ったときはスパークリングワインを選んでおけばまず間違いないでしょう。
細やかな泡とスッキリとした飲み心地で、口の中をリセットしてくれるため、食事が進みやすいのもうれしい特徴です。
お肉料理のように、脂が口の中に残ってしまう場合でも、スパークリングワインの泡でスッキリしてくれますし、多国籍な料理が並ぶことが多い日本の食卓では、一番無難なワインともいえます。
好きな惣菜をあれこれ買って、色々食べたいときには、スパークリングワインはもってこいのワインですね。
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またロゼワインは、赤ワインと白ワインのいいとこどりのワインなので、お肉系でもお魚系でもイケますし、赤ワインや白ワインが合わせにくいピリ辛系の中華やエスニック料理にも相性がいいです。
特に、辛口のロゼは中華料理との相性がとってもいいので、おすすめですよ~!
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今回の記事のまとめ
今回の記事で紹介した3つの法則をものにできれば、料理に合わせたワイン選びが出来ますし、逆にワインに合わせて料理を選ぶこともできます。
スーパーやコンビニで総菜を見ながら、「これは赤が合うかな?」「あ、白ワインに合いそう!」「これは、、、わからないからスパークリングで!」みたいに、イメージトレーニングをしてみるのも楽しいですよ。
そのままワインコーナーに行きたくなっちゃうかもしれませんね(笑)
また、別記事でも紹介していますが、もしもお店にワインに詳しい人やワインに関する資格を持っている人がいたら、これから食べたい料理のメニューとワインの予算を伝えて選んでもらうのもアリです。
自分では、選ばないようなワインを選んでもらえるかもしれないので、新しい発見があるかもしれませんから、積極的に相談してみるといいですよ。
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以上、今回はワインと料理のマリアージュについての記事でした。