こんな方におすすめの記事です
- 自宅用にワイングラスが欲しい
- 初心者だけどワイングラスが欲しい
- ワイングラスってどんなのがあるの?
よく、「ワイングラスってそんなに普通のグラスと違うんですか?」って聞かれます。
はっきり言って、全然違いますよ!
ワイングラスは、ワインを味わうためだけに、もっと言えば、味だけではなく、色や香りをよりじっくり楽しむために作られています。
正直なところ、ただ飲むだけなら普通のグラスでもいいと思うんですよ。
しかし、ワインをある意味ちゃんと楽しみたい、味わいたいのであれば、ワイングラスはぜひ持っておいてほしいアイテムです。
質問をくれる人にはもれなく全員に言うのですが、ふつうのグラスと、100均のものでもいいからワイングラスで、同じワインを飲み比べてくださいとすすめてます、いや、もうビックリするくらい違いますから。
では、なぜワイングラスは、普通のグラスとそんなにも違うのでしょう。
そこで本記事では、ワイングラスの特徴と、どんなワイングラスを買えばいいのか悩んでる初心者さんのために、いくつかポイントを紹介したいと思います。
目次
ワイングラスの特徴とは?
ワイングラスの大きな特徴として、普通のグラスと見比べるとすぐにわかるのが、ワインを入れるボウル部分の下に脚(細長い部分)がついていることです。
このワイングラスの脚のことを「ステム」といいます。
ワインは、温度によって味わいや香りの広がり方がけっこう変わってくるので、グラスを持つ手の体温によって、ワインの温度が上がらないようにしてあるんです。
なので、ワイングラスを持つときは、できれば脚の部分を持つようにしましょう。
メモ
ワイングラスの持ち方については、持ちやすさから、ボウルの部分を持つほうが正しいという方もいらっしゃいます。どれが正解なのかは、主張される方によって違うのですが、僕はワインの味が変化しすぎないようにという観点からステムを持つほうを推奨しています。
また、ワイングラスには結構な種類が存在するのですが、ワインの種類やブドウ品種の特徴に合わせた形状になっていて、ちゃんとそれぞれの魅力を堪能できるようになっています。
初めてワイングラスをじっくり見ると、全部同じように見えるかもしれませんが、実は緻密な計算のもとに設計されているんですよ。
ちなみに、本格的なワイングラスは非常に薄く、割れやすいうえに高価です。
僕も非常に高価なものというわけではないですが、何個も割っています。。
ここで、ひとつ重要なポイントを知っておいてほしいのですが、ワイングラスは半永久的に使えるものでないと思っておいたほうがいいです。
あくまで、「いつかは割れるもの」と思っておきましょう。
特に、最初のうちは消耗品と捉えて、自分のレベルに見合ったものを選ぶようにしたほうがいいですね。
最初からめちゃめちゃ高価な有名メーカーのものを使うと、それはそれでワインを存分に楽しめると思いますが、取り扱いに慣れていないと変な緊張感の中、ワインを飲まなければならないかもしれません。
賛否両論ありますが、個人的には100均で売られているワイングラスでも、十分いい仕事をしてくれると思いますよ。
いつか、いいやつを買ってみた時に、その違いに驚くのも楽しみの一つです。
ワイングラスはワインの種類ごとに使い分けたほうがいい?
ワインの形状には、たくさんの種類があります。
- 赤ワイン用
- 白ワイン、ロゼワイン用
- スパークリングワイン用
ざっくり大きく分けると、こんな感じです。
しかし、ここからさらにワインの原料であるブドウ品種によっても、グラスの形状を選ぶことができます。
これは原料のブドウ品種によって、おすすめしている特徴が違うからなんですね。
渋みや酸味であったり、ワインの命である香りであったり。
もっと細かく言えば同じブドウ品種でも産地が変われば、おすすめポイントも変わってくることもあります。
形から入ろうとして、ワイングラスを揃えようなんて思ったら、かなりいいワインがいくつも飲めてしまうくらいです。
しかし、初めてワイングラスを買ってみようかな?と思った人には、初見でわかれというほうが当然無理があります。
そこで、僕が初めてワイングラスを購入したときに、教えてもらったポイントを紹介しますので、もし検討されているのであれば参考にしてみてください。
ポイント
- スティルワイン(赤、白、ロゼ)用か、スパークリングワイン用かをまずは決めよう
- 赤ワインか白ワインのどちらを多く飲むか想像してみる
- わからない場合は、赤白兼用の万能タイプでOK
思い切りボウル部分が膨らんでるようなワイングラスでもない限りは、赤ワインのグラスでも白ワインを飲むことにそんなに問題はないです。
この後解説しますが、白ワイン用のグラスが小さいのにもちゃんと理由があるので、ワインを飲むのが楽しくなってきたら、出来れば使い分けてほしいですね。
初めてワイングラスを選ぶときの3つのポイント
ワイングラスを初めて選ぶときは、この3つのポイントに、まずは気を配ってみてください。
ポイント
- グラスの口が広がったものを選ばない
- 無色透明なものを選ぶ
- 脚がついているものを選ぶ
一つずつ、見ていきましょう。
グラスの口が広がったものを選ばない
シャンパンタワーによく使われている「クープ型」という形のワイングラスは、ワインの香りがどんどん逃げちゃいますし、スパークリングワインなら泡がどんどん逃げちゃいます。
諸説ありますが、もともとは昔のヨーロッパの貴婦人たちが、舞踏会やパーティの席でげっぷが出ないように、わざと炭酸が抜けやすい形状のものにしたんだとか。
ちなみに、赤ワイン用のワイングラスには、空気に触れさせる面積を大きくとって、香りが広がりやすくしているものもあります。
僕個人の好みとしては、先が適度にすぼまっているもののほうが、赤ワイン、白ワインと使いまわせるのでいいと思いますよ。
無色透明なものを選ぶ
ワインの色はワインの種類やブドウ品種、ヴィンテージなど、さまざまな要因によってその色が違ってきます。
たとえば、比較的軽めの飲み口の赤ワインであれば鮮やかな赤が多いですし、どっしりとした渋みの効いた赤ワインなら色の濃い赤になります。
なにより、何も考えずぼ~っとワインの色を眺めながら、ワインの心地よい香りをかいでるとかなり癒されます。
脚がついているものを選ぶ
この数年で脚のついてないタンブラータイプを、ワイングラスのコーナーでよく見かけるようになりました。
気軽にカジュアルに楽しめることもあって、プレゼントもなどにも選びやすいようですね。
しかし、たとえば1本のワインをちびちび、のんびりいただくのであれば、やっぱり脚がついたもののほうがいいなと思います。
先ほど少し触れましたが、ワインは温度によって、その味わいや香りが変わってくる飲み物です。
常に手で覆うように持つタンブラータイプだと、どうしても手の体温で、ワインの温度が上がりやすくなってしまうんですね。
タンブラータイプは、ジュースなどほかの飲料でも使いまわせる利点もありますが、ワインを楽しむ目的でワイングラスを選ぶのであれば、僕は断然、脚付きのワイングラスをおすすめします。
あと強いて言えば、酔いが回った時に倒しやすい気がするのは、僕だけじゃないはず…。
補足:価格はどのくらいのものがいい?
価格面でいえば、当然高価なもののほうが、ワイングラスの質はよいものが多くなります。
なんといっても、その薄さには驚かされますよ!
ワイングラスのふちが薄いほど、唇に当たる感触が無くなり、代わりにワインが口の中に流れ込んでくる感覚が、よりダイレクトに伝わってきます。
そのぶん、ちょっとぶつけたり、洗ったりしてる時に、「パリーン」てなっちゃいやすいんですけどね。
さて、価格帯でいえば、ざっくり調べてみるとこんな感じでした。
- 1,000円~3,000円のもの
- 3,000円~5,000円のもの
- 5,000円以上は、ほとんどがもう1万円以上になる
まずは予算の上限を、3,000円にするか、5,000円にするかですね。
まぁ、3,000円も出せれば、十分いいモノが買えますよ。
ちなみに僕は、一番最初は100均で、次に1,000円台のもの、今まででも一番高くて3,000円台のものを使ってみましたが、全然違いますよ、ホントに。
特に、3,000円ちょいのものは、100均と比べると失礼かもしれませんが、香りの持続時間とか口に入ってくる感じとか、もう全然違います。
安いワインを贅沢に楽しめますよ(笑)
ワイングラスの形状による味わいの違いはどうして起こる?
ワイングラスの形状はボウル部分の大きさや膨らみ方、口部分の径の大きさなど様々ですが、それぞれのワイングラスにはワインの味わい方に違いがあります。
- 香りの広がり方
- 空気との触れやすさ
- 温度の上がりやすさ
- 口の中への流れ込み方
この4つの項目について、なぜ違ってくるのか簡単に解説します。
香りの広がり方
ワインを飲む時の香りの広がり方には、ワイングラスの口部分が大きく関係してきます。
ワイングラスの口が大きく広がっているものは、それだけワインと空気との接する面積が大きくなりますよね。
すると、ワインの香りは面積に比例して、外へ外へと広がっていきます。
逆に、口部分が少し狭まっているワイングラスだと、香りの出口が狭いため、ボウル部分の中で香りがたまりやすくなります。
赤ワインの香り推しのブドウ品種(ピノ・ノワールなど)には、こういった香りをとどまらせることができるグラスのほうが、長く香りを楽しむことができるので向いているといえます。
空気との触れやすさ
これも飲み口の大きさが関係してくるのですが、ワインと空気の触れている面積が大きいほど香りが立ちやすく、酸化が促されやすくなるため、渋みがまろやかになりやすいです。
逆に、飲み口が狭いワイングラスの場合、ワインの表面積と空気の触れる面積が小さいため、酸化が促されにくいので、味わいや香りの変化が生じにくいという特徴があります。
あと、飲み口が狭いワイングラスは炭酸が逃げにくいこともあって、発泡性のワイン(スパークリングワイン)にも向いているといえます。
温度の上がりやすさ
グラス内のワインの温度の上がりやすさはボウルの大きさが関係してきます。
膨らみが大きいほど、外気と触れている面積が大きくなるので温度が上がりやすく、膨らみが小さいと、逆に外気との面積も小さくなるのでワインの温度は上がりにくくなります。
主に赤ワインのように、少し温度が高めで飲むと美味しいものには膨らみの大きなワイングラス、白ワインのように冷えているうちに飲み切りたいものには膨らみの小さなワイングラスが向いています。
口の中への流れ込み方
ワイングラスの飲み口の径の大きさや、ふちの角度によって、口の中へワインが入ってくる感じが変わってきます。
舌には甘みや渋味、酸味などを感じる場所がわかれているため、ワインが口に入ってくる感覚の違いで、ワインの味わいに対する反応も変わってきます。
メモ
舌の先っちょは甘み、逆に奥の根本のほうは苦み、両端の前部分は塩味、両端の後ろよりは酸味を感じるようになっています。わかりやすい感覚としては酸っぱいものを食べる、もしくは想像したときに、舌の両端の奥のほうがきゅーぅってしませんか?
ワイングラスの飲み口が広いものだと、横幅の広い状態でワインは口の中に流れ込んでくるため、舌全体にいきわたるように口の中で広がるので、甘みや渋味、酸味といった様々な味わいを感じることができます。
逆に、飲み口の狭いものだと、ワインの入ってくる感覚もすーぅっと細く入ってくるので、舌の奥川の両端、つまり酸味を感じる部分に流れ込みやすいため、白ワインのような酸味を楽しむようなワインに向いていると言えます。
ちなみに、いまいちイメージがわかない場合は、コーヒーなどの色の濃い飲料を、飲み口の大きなコップと飲み口の小さなコップのそれぞれから別の容器に注いでみるとわかりやすいですよ。
ワイン初心者におすすめのワイングラス3選
100均で150~200円で売っているワイングラスでも全然大丈夫です、と言いましたが、本格的なものをやっぱり一つは持っておきたいという方のために、参考までに僕のおすすめワイングラスを紹介しておきます。
僕のおすすめといっても、有名どころなのでベタといえばベタですが、その代わり安心できるものなので、よかったら参考にしてみてください。
リーデル(RIEDEL)
ワイングラスにおける王道ともいえる大手のメーカーで、お値段は少し高めですが、間違いはないブランドです。
ちなみに、レッドワインと書いてありますが、白ワインに使っても大丈夫ですよ。
ショット・ツヴィーゼル(SCHOTT ZWIESEL)
ショット・ツヴィーゼルは、世界約120か国のホテルやレストランで使用されています。
衝撃やキズに強く、耐久にも優れているので食洗器でも洗えるということから、ワイン初心者さんでも気持ち的に扱いやすいグラスといえるのではないでしょうか。
ロナ(RONA)
ハンドメイドではヨーロッパ随一と呼ばれるほど高い評価を得ている、スロバキアのガラスメーカーです。
今回紹介しているワイングラスは、オートメーション(機械)でつくられたものですが、お値段の割にとっても軽くて強いものになりますし、形の美しさもおすすめの一つです。
今回の記事のまとめ
今回の記事では、ワイングラスの特徴や選ぶときのポイントを解説してみました。
一口にワイングラスといっても、様々なワインに対応することでものすごく多くの種類が存在します。
同じメーカーでも、1脚が○万円もするものもざらにありますが、実際のところそれだけの価値があると思えてしまうほど、繊細で美しいワイングラスばかりです。
しかし、ワイングラスの目的は『ワインをより楽しむためのもの』であることに違いありません。
最初のころは、どんなワインをメインで飲みたいかなんて決められないですし、いろいろ飲んでワインの味を知ってほしいなと思うので、個人的には100均のワイングラスで赤ワイン用のもので十分だと思います。
もちろん、今回ご紹介したような、しっかりとしたメーカーの手を出しやすい価格帯のものなら、100均のものより断然ワインの魅力を引き出すことはできます。
僕からアドバイスするとすれば、まずは現在のワインのハマり具合と、お財布事情を考えて、どんなワイングラスにするかを決めてみてはいかがでしょうか?
よくわからないうちは100均のワイングラスで、慣れてきたらメーカーのワイングラスへとレベルアップするのもアリですね。
以上、今回はワイングラスについての記事でした。
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